和菓子専門店のほとんどは粒あんは自社にて小豆からつくってますが、こしあんを小豆からつくってる和菓子屋は1~2割と言われています。(組合調べ)
それはなぜか?
粒あんとこしあんでは製造作業が異なり、手間暇、時間、労力が倍以上違い、製餡会社に頼る菓子店がほとんどです。
こしあんの製造は重労働でほぼ1日つきっきりで炊き終えると疲れがドッと出ますが、変わらず炊き上げれた安堵感でホッともします。それでも自家製餡を続けるのは、より安全でより美味しい事に手間を惜しまない強いこだわりです。
自家製餡は小豆の選定から煮方、キメの細かさまでこだわれますので、製餡会社の均一的な餡よりも味わいの深い物が創れます。
だからこそ、胸を張って「うちの餡はよそとは違うこだわり餡」と言い切れるのです。
小豆に虫食いや変色している豆を取り除いて計量し二つの豆煮カゴにいれます。
きれいに洗い、たっぷりの清水に漬け込み豆を充分に吸水させ翌日に煮ます
蒸気釜でゆで上げ。渋切り、蒸らし作業を行います
茹で上がった小豆をカゴから取り出し再び蒸気釜へ。
製餡機と呼ばれる機械で蒸気釜から小豆を吸い上げ、小豆の皮と中身(ゴ)に分別します
皮は右のボールへ、中身(ゴ)は水槽に分別されます
水槽の餡汁を放置し、あんを沈殿させ上澄みを捨て、再び水を流し入れを3回繰り返します。沈殿時間は1回目は30分、2回目は20分、3回目は10分と
極細のフルイで通し餡のキメを細かくします。手で押し出さないとフルイを通らずかなりの力仕事です
製餡袋へ移し、あん汁から水分を絞る作業へ
水分を絞ります
絞り上がったこの状態を生餡と言います。
高純度で大粒の結晶の白双糖の砂糖蜜を煮た立てます。
白双糖は不純物が極めて少なく、小豆の風味を引き立てます。
煮たてた蜜へ生餡を加えます。
いよいよ餡の完成が見えてきました。
朝から始めた作業もすでに夕方。
今日も美味しく炊き上がりました(^.^)
どちらが良し悪しではなく、似て非なるものと言う違いを分かって頂きたくお話ししました。
餡の豆を炊くところから全て手創りしている和菓子屋です。
銘菓処 みどりや
〒503-2121
岐阜県不破郡垂井町駅前1794-10
TEL 0584-22-0210
FAX 0584-22-0213
営業時間 8:30~18:30
定休日 水曜日、月末木曜日
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